防災用品に「蓄電池」を買ってみた。

新型コロナの問題があったり、それまでも全国各地で起こる自然災害に、なんだか気持ちがどんより、してしまいます。。

3.11の東日本大震災より、9年。「想定外」の自然災害が頻発している近年、日常生活が戻ると、ついつい今の生活が「あたりまえ」になります。(それで良いと思います。やっぱり、日々の生活は楽しく心穏やかなことがいちばんですものね)

最近わたしが心掛けているのが、こうした震災のようなメモリアルのときに、「自分自身の『備え』を見直す、ことにしています。

我が家のライフラインについて

『山暮らしの家』と自称する我が家。ライフラインについては、

  1. 電気・・・電柱の電線から電気をひっぱっています。(ふつうの家と同じ)
  2. ガス・・・都市ガスのガス管が隣接道路に通ってないので、家の外にガスボンベを設置する、プロパンガスです
  3. 下水・・・ガスと同じく隣接道路に下水管が通っていないので(笑)、浄化槽を経由して処理しています
  4. 上水(飲み水)・・・これもガス・下水と同様、隣接道路に上水が来ていないのです(笑)調整区域にありがちなんですけどね( ´∀`)なので、井戸水を汲み上げて生活用水としています

けっこう「山暮らし」な感じでしょ(笑)?
上水については「井戸水」っていっても、貞子やお岩さんが出てくるような穴から手で汲み上げるとかじゃなくて、井戸用ポンプでポンプアップして、通常の水道水と同じように宅内に取り込み・配管しています。

、、、と、去年の台風15号・19号で大きな被害にあった千葉。停電も長く続きました。幸い、我が家は停電の被害はなかったのですが、そのときに思ったのが、

この家、停電したら、井戸水、出なくなるじゃん!(*_*)!

井戸のポンプは、屋外用コンセントから電源をとっています。試しにコンセント抜いてみると、まぁものの見事にすぐに水がストップ。蛇口をひねっても、まっっったく出ません。だよねー。

停電時に水が出なくなっちゃうのって、建物の給水方式によります。
マンションなどは、物件によっては高架水槽(屋上などに大きなタンクがあって、そこに水をたくさん貯めてから、各部屋に水を供給するシステム)だと、電力で高架水槽までお水を上げているので、停電時には(高架水槽の水がなくなると)水が供給されない、っていうことになってしまいます。
(逆に戸建てのおうちのような、水道管から直結しているような給水方式であれば基本的には停電時も給水はされます)

我が家のような、まぁ田舎で井戸水のくせに(笑)停電で水も出なくなるのは、なんか損した気分?ってのもあるし、住宅街ではないので、災害時に給水車とか来るのは後回しだったり、遠くまで行かなきゃいけなかったりしそうだし。
何より災害時に大切なのは、まずは「自助」で何とか対応することでもあるので、これは考えねば、と色々調べてみました。

停電時に必要な電力をリストアップ

災害時に最低限必要な電力としては、

  1. スマホやラジオ、テレビなどの情報機器の電源
  2. 夜間の最低限の照明

くわえて、我が家の場合、必要なのは

  • 井戸ポンプ用
  • 浄化槽のブロアポンプ

エアコンや冷蔵庫、といったものも確保できれば良いのですが、

冷蔵庫については、冬期についてはあまり問題なさそう。夏期の場合はクーラーボックスの利用も想定しつつ、我が家の冷蔵庫の消費電力は約100〜200wのようなので、その分くらいの余力をもった蓄電池があるとより良いかな、という感じ。

エアコンについては、冬期については我が家は薪ストーブがあるので電力はいらないです( ´∀`)夏はさすがに冷房が欲しいところですが、調べてみるとエアコンはかなり電力を使うので、それをまかなえるような蓄電池はかなり高額になっちゃう。というか、今はまだ常設の蓄電池クラスでないと厳しそうなので、ここは諦めることにします。

ちなみに、すでに太陽光パネルあるなら蓄電池導入はアリかも

10年ちょい前ですかね、戸建ての屋根の上に太陽光パネルのせて売電でウハウハ、みたいな(笑)。今は電気の買取価格がどんどんお安くなってるらしいし、個人的には太陽光パネルのような重たくてややこしいものを、2階の屋根の上みたいなややこしいところに乗っける、っていうのがあまりすきじゃないのですが、

すでに太陽光パネル、乗ってます、、、とか、例えば住宅の屋根じゃなくって、カーポートの屋根とか、敷地がめっちゃ広くて、畑とか庭の一角に、パーゴラみたいに太陽光パネル設置できる、みたいなお家であれば、太陽光発電に追加して「蓄電池」を設置する、ってのが良いと思っています。

常設の蓄電池は安くて100万円(※個人調べ)

国産の家庭用常設蓄電池を色々調べてみましたが、まぁまだまだこれからの分野なのか普及していないからか、けっこう、お高い。300万円とか500万円とか。

トータルで考えると、日産の「リーフ」(自動車ね。)買ったほうが良いよね。自動車としても使えるし、蓄電池としても使えるし。

ちなみに、自動車の充電池の技術をつかって、あの「テスラ」(アメリカの車つくってる会社)から家庭用蓄電池が販売されるそうです!しかも100万円切る価格で販売予定とか。すごーい。

そして、、、カッチョいい
この白い箱が蓄電池のようで、置いてもヨシ。壁(外壁もOK)に掛けてもヨシ。
家庭毎の使用電気量などに応じて、この白い箱を増設もできるようです。

いやーカッチョいいなぁ!
、、、と、我が家には太陽光パネルは無いので(笑)(そしていくら安いとはいえひゃくまんえん、は予算オーバーですね)、別の蓄電池を検討。

ポータブル蓄電池の、ちょっといいグレードのものにしてみた

SEKIYAさんってところで販売している、ポータブル蓄電池
こちらのサイト、本当にいろんな蓄電池を販売していて、自分で組み立てるタイプもあったり、なかなかおもしろい。

で、蓄電池、これがまた種類がとてもたくさんあって、どれがいいのか、正直わからない、、、このショップは自作蓄電池の部品販売もあるからか、サポートが開設されていたので、問い合わせてみました。

井戸ポンプやエアコンは始めに動かす時に大きな電力が必要

井戸ポンプなどを使いたい場合は、「消費電力」だけでなく「定格消費電力」も重要になるとのこと。

ざっくりいうと、「消費電力」はその製品がただ動くだけに使う電力のこと、「定格消費電力」はその製品が使う最大の消費電力のこと。


さらにざっくりいうと、

座った姿勢から「よっこらしょ」と立ち上がるのが「定格消費電力」
(=けっこうエネルギーを使う)
立った姿勢からトコトコ歩くのが「消費電力」
(=ゆるゆるとエネルギーを使う

我が家の井戸用ポンプは新しいものなので、方式が「ジェット」と呼ばれるタイプのもの。で、ポンプの「定格消費電力」は約800W。ただの「消費電力」は約500W。

停電時に使いたい

  • 井戸ポンプ用
  • 最低限の照明器具
  • ラジオ
  • 浄化槽のブロアポンプ
  • 給湯器の着火時の電源&給湯リモコン

2、3については、定格消費電力と消費電力は同じくらいで、10〜20wあればOK。4についても、5W程度でした。5については、我が家は都市ガスではなくプロパンガスなので、比較的ガスの復旧が早いと想定されます。給湯器さえ使えれば、お湯が使えるようになります。

家の中にある給湯器のリモコン(「お風呂がわきました〜♪」ってしゃべるやつです)の電源は、多くは外に設置している給湯器の電源から取っているので、給湯器の電源さえ確保できればリモコンも動作します。この消費電流も10Wくらい。

我が家の場合、まとめると、

定格消費電力は、井戸ポンプの800W +100〜200W
消費電力は、井戸ポンプの500W +100W程度

で、いくと、出力1000W・容量1500Wのポータブル蓄電池が良さそう。

お値段、20万円。にじゅう、まんえん。。。。。

で、でも。。。キャンペーンでソーラーパネル2枚も付いてくるみたいだし、ACコンセントもUSBもついている。これを車に乗せれば、万が一、災害時に自宅で避難できなかった場合、犬と猫がいる我が家は避難所には入れない可能性大。車での避難生活にも使えそう。キャンプしないけど、いつかキャンプもするようになったら、キャンプでも使えそうじゃないか。
、、、と悩むこと約半年(笑)の末、購入を決意しました。

蓄電池、届いたよ

yamagurashi-tikudenti

大きさは、こんな感じ。(コロ比)。
少し昔の、デスクトップパソコンのハードディスクくらいの大きさ感。上にハンドルも付いているので、持ち運びしやすいか、と思いきや、けっこうな重さです(笑)カタログにも15.2kgって書いてるね(笑)

持てるか不安な方は、スーパーに行って、10kgと5kgのお米を持ってみてください。カタチ的には米袋よりかは持ちやすいと思うので、お米が持てたら、これも持てると思いますよー。

ちなみに私は現場で鍛えている(鍛えられている?笑)ので、重さは問題なしっす。

コンセントor太陽光パネルで1日でフル充電完了

yamagurashi-tikudenti

今回はとりあえずコンセントより充電してみました。
充電中は、前面パネルのウィンドウに青くLEDで5段階で充電具合が表示されます。カッチョいいです。

充電完了後、試運転のために井戸ポンプ近くに置いてみました。
実際は、この充電池は屋外使用NGなので(濡れるとダメみたい)、屋外用の延長コードをつかって、蓄電池はおうちの中において使う感じになりそう。

どのくらいお水の電源を使えるか実験!

今回は、井戸水の電源のみで、充電池を使用してみました。結果、

  • トイレ・・・6回
  • 食洗機・・・1回
  • 入浴・・・浴槽にお湯貯め+シャワー2回
  • そのほか手洗い・・・約1日

これだけ使って、蓄電池の充電は4割くらい残りました。
停電時を想定すると、井戸水以外に使いたい電力があるので、この蓄電池フル充電で約1日は持ちそうです。
晴天時であれば、太陽光パネルで約8時間でフル充電します。

理想は蓄えたものだけで3日間生活できるといいと思いますが、そのレベルの蓄電池は、まだまだ我が家的には現実的な価格や大きさでなかったりします。

今回購入した蓄電池は、ポータルブル蓄電池でも高価で大きめなものですが、我が家の場合、ペットボトルのお水だけじゃなく、井戸水も確保できてる、と考えると、心の安堵感につながっているようにおもいます(^^)

ちょっと残念なところ

このポータブル蓄電池、製品としての安全性?配慮?なのか、電源供給していない時間が1分以上になると、自動的に電源供給がストップします
なので、井戸水ポンプに使う場合、ずっとずっとお水を使ってるわけじゃない=ポンプが常に動いているわけじゃないので、次にお水を使うときに電源供給がストップしちゃう。(→この蓄電池のスイッチをいちいちONしなきゃいけない)

yamagurashi-tikudenti

めんどくさいので(笑)、充電式のLEDランタン(調光できるタイプ)をつないで、いちばん暗くあかりをつけておいて常に電源供給している状態にした上で、井戸水ポンプを使いました。

・・・っていうオチもありますが(笑)トータルでは使いよい蓄電池ですよ(^^)

まとめ

多くの戸建ての家庭は、井戸水ではないと思います。
(エアコン諦めれば)出力消費電力がそれほど大きな蓄電池はいらないかな、とおもいます。であれば、数万円くらいで、電力の確保の安心感は得られる、かな、と。

モバイルバッテリーはお持ちの方多いとおもいますが、災害時に備えて、ちょっとしっかりした蓄電池、クリスマスまで中途半端な時期ですが(笑)プレゼントや記念日に、いかがでしょう?( ´∀`)?