東西南の3面を囲われた敷地。その場所で仮設の建物で動物病院を営んでおられたお施主さん。冬場の底冷えするような寒さに、そこで働く人や入院する動物達のことを思い、新たな建物は、日当たりが悪くても十分な断熱で保温し、動物病院で働く人達の導線にも配慮。人と動物が快適に過ごせるような空間にしました。
外壁に付けた猫のシルエット。裏に照明が入っていて、夜は猫のシルエットが浮かび上がります。診療所の玄関は、人+動物の出入りが室内外から分かるように、ガラスは透明にしています。
動物の排泄物などもあるので、清掃性を重視して、床は長尺シート、壁はビニルクロスです。腰壁下部分は、床の長尺シートをそのまま立ち上げることでより掃除がしやすくなっています。
カルテ棚は、専用のクリアファイルを立てて管理するスタイル。既成品でなかなか使い勝手が良いものがないとのことで、造作家具で製作。サイズや仕様、思い通りのものができるのが良いところですね。
診察室の隣の、手術室。両室は行き来の頻度は高いですが、開けっ放しにはできないので、二連の引き戸にしました。手術室の洗面台は造作でつくりました。シンクは、TOTOの病院用シンク。手術器具を洗ったり、時には粗相をしてしまった動物を洗うことなどもあるので、広い病院用シンクは使い勝手がとても良いようです。
動物の入院室から出入りできる、バルコニー下の土間。散歩が必要な患者さん(動物)の出入りの際、診察室や待合室を通らずに出入りできる導線です。
2階の居住スペース。空間を広くとり、開放的な間取りです。
建築概要
所在地 | 千葉県白井市 |
敷地面積 | 150㎡(45坪) |
建築面積 | 110㎡(33坪) |
世帯構成 | 診療所 兼 住宅(2人+猫1匹) |
竣 工 | 2014年8月 |
価格帯
(敷地条件等に影響されない部分。他と比較検討する際に参考になる数字です)
□総建築費:上記本体工事費+外構工事+ライフライン取込工事+地盤改良工事+設計監理費など工事全体の費用
(敷地条件等により違ってきます。他との比較検討の際にはあまり参考になりませんが、家を建てるにあたって必要な金額の目安となります)