我が家の、住み始めてから追加した工事

拙宅『山暮しの家』に住んで丸3年が経ちました。
新築時の工事が終わって住み始めてみて、「やっぱりこうしたほうが良いな」と思って行った追加工事についてのお話です。結論から言うと(業者の私自身でさえ)新築工事のときやっておけば良かった、と思うものばかり。家造りを考えてる方や、ご相談を進めている方々の参考になれば幸いです(^^)

家の中のこと

掃除用具+日用品入れの、造作収納

もともとここは、柴犬ころさんのケージスペースのある場所で、「ペットスペース」的に考えていました。猫のタケニャンの猫トイレでも置く場所にしようかな、くらいにフワッとしか考えていなかったんですよね。でもよくよく考えると

  • (若くてはしゃぐ)ころの前で、高齢猫のタケニャンは落ち着いてトイレしづらいのでは?
  • 猫トイレを置いたとしても、トイレ上部の空間もったいないかも→収納棚にして、そこに犬猫のゴハンやおやつを収納?→盗み食いをするタケニャンが居るので、扉付きにする必要アリ?→既製品だとうまくはまらなくて、造作で作るか、、、→犬猫のペットものを造作で作り込むと、使わなくなったときの転用も考える必要アリだな、

等々、建築時は迷っていたので、空間として空けたままにしていました。

実際暮してみて、最初はここに置いていた猫トイレも、やはり心配していたように猫的に居心地が悪い様子。。。階段下の少し囲まれた場所に再設置→定着しました。

猫トイレがなくなったこの場所は、リビングの片隅でもありながら、食卓やリビングからは見えづらい場所でもあるので、スティック型掃除機やハンディ掃除機、45Lダストボックスといったお掃除道具の居場所になりました。また箱買いのお水や、ティッシュペーパーなど日用品のストックを置く場所に、ちょうど使い勝手が良い場所に。しばらくはダンボールのまま積み重ねて過ごしていたのですが、使いにくいので、掃除道具収納+日用品のストック収納として、造作家具を作り付けました。

既製品でも検討ましたが、サイズが微妙に合わなかったり、中の収納具合が欲しい感じとはちょっと違ったり。頻繁に使う場所なので使い勝手が良いように、というのと、リビングの他の造作家具とも合わせたかったので、作り付けにしました。

建築時この空間の使う用途や使い勝手がイマイチ想像できなかったのでただ空間を空けておいたのですが、後から思うと最初から(しっかり考えて)作っておけば良かったと思うところ。そこは、自邸だからという甘え(後からどうでも出来るしなーみたいな)と、しんどさ(施主として100%楽しめない・設計も施工も打ち合わせも、全部わたし、なので・笑)による、建築時の熟考不足だったなーと思います。

勝手口ドアの室内側に、造作ルーバー建具

またまた柴犬ころさんのペットスペース部分。当初は犬の散歩用出入り口と考えていたこの勝手口。頻繁に出入りする→室内側に何かつけるとジャマだろうなと想定していました。実際、犬の散歩で、出入りしない(靴やカギの開け締め問題があるので、結局毎度玄関から出入り・笑)。(※この点は、そもそも勝手口いらなかったかもです・・笑)

人が出入りできるサイズなので、それなりに大きさが、あります。ということで、夜室内の様子が外にけっこう見える感じが、少し気になる。少し薄手の布をカーテン代わりに仮設置していたのですが、うーむ、、、なんか変(笑)。犬の居場所の近くにあるからか、犬の毛もホワホワ付くし、なんだかほんのり犬臭い(笑)。

ということで、室内側に建具をつけることにしました。この勝手口は「採風勝手口」といって、サッシドアを施錠したまま通風できるものなので(ただ防犯上性はないので、夜間や不在時は気をつけましょう)、室内側の建具も框戸+ルーバーにして、風を通せるようにしました。

家の外のこと

(もともとあるウッドデッキに絡めて)パーゴラ

ウッドデッキは建築当初から計画して作りました。ウッドデッキは庭仕事のときの作業場にもなるし、ニンゲンも犬も猫が日向ぼっこしたり、外で焼き肉したり等々、特に屋外の気候が心地よい時期にはとても心地よい空間です。

生活としてはウッドデッキだけで満足だったのですが、実は後述の2階の窓に雨戸を後付するのに、再度足場を設置する必要が出てきました。詳しく言うと、足場を組むには足場屋さんに外注する必要があります。住宅規模の面積だと、小さい面積だから小さい金額というわけにはいかず、職人さんの設置・解体の手間としての最低金額が発生します。→我が家の場合、大工工事の費用は自社なので(夫が大工なので)、その足場代分で、足場となる木のパーゴラを作っちゃおう、という、節約の観点からのパーゴラ設置です(笑)

屋根をかけてふさいでしまうと、雨よけにはなりますが、やっぱり1階の窓からの景色(特に空)が見えなくなるし、日も入りづらくなっちゃう。何より閉塞感が否めない。ということで、補助程度の木材を入るだけで、屋根はかけていません。

このパーゴラ、作ってみると思いの外(笑)、良い感じ。ウッドデッキにいると、完全外!というより、少し囲われている安心感もありつつ、庭に広がる開放感もあり。家と庭の中間に、ちょうど感覚的にも囲われてる感と開放感の中間の感じ。

パーゴラの柱や梁を利用して、小さな明かり(ソーラー充電なので電源不要)をつけてみたり(これが意外とカワイイ・・・)。夕暮時に外から我が家に帰ってくると、庭がこんな感じでピカピカしていて、なんか明るい雰囲気です(防犯面にも良いようにも思います(^^))それに、台風の強風時には、このパーゴラをネットで囲めば、外からの飛来物で1階の窓ガラスが守られます。

1階の大きな窓にも雨戸をつける方法もありますが、窓のサイズや外部の納まり等で付けられない・付けたくない、というのもあると思うので、このパーゴラ+ネット方式は、防災の面で一策となると思います。

2階の南側窓2ヶ所に、雨戸+造作木製戸袋(←今は新築時から提案してます)

私自身、日々の雨戸の開け閉めの生活習慣が、ありません。賃貸のアパート暮しのときも、雨戸は付いていたけど、ほっとんど使わなかったんですよね、、、。雨戸を閉めると、室内側も何だか閉塞感があるし(外の様子が分かりにくいのが何か不安になる)、外から見たときも朝寝坊していたらバレるし(笑)日中ずっと雨戸閉めっぱなしだと「留守にしていますよー」って防犯面にも良くないっていう考えもあるので、基本的に、雨戸不要派なんです。

が。2019年秋に甚大な被害を及ぼした台風15号19号。幸い我が家(千葉県船橋市)は、そこまで大きな風速ではなかったものの、時折大きく吹く風に、ちょうど風が抜ける家の南面の窓ガラスはボワンボワンと歪み、家も揺れる、揺れる・・・(汗)我が家の周りは、畑が多いこともあり、風で何か飛んできたらガラスを突き破るリスクが高い場所。あんな暴風雨の中、窓ガラスが破れたら、家の中は完全水浸しになるし(家電も壊れるだろうし、事務所のパソコン・資料の水没を想像すると、生活も仕事もしばらくストップじゃん・・・)そして我が家の場合は犬と猫の脱走も想定されるので、トータルで考えると、とってもややこしい。

というわけで、「後付リフォーム用雨戸」を追加設置しました。我が家で一番風が抜け場所、2階の南面腰窓×2ヶ所です。(1階の南面の窓は、先述のパーゴラ設置+ネットで対応できるので、雨戸は追加しませんでした)

我が家は、基本的に日々の雨戸の開け閉めは、しません。なので、雨戸が戸袋に収納されてるほうが多くなります。上の写真は、雨戸のみ取り付けて、まだ戸袋(雨戸をあけてたときに収納されるところ)の鏡板は無い状態です。(既製品の雨戸の見た目は、ちょっと残念な感じなので、雨戸がこうして見えてる状態だと、外観的に残念な感じに。。。)ということで、雨戸の戸袋は「鏡板ナシ」の既製品にして、大工工事で(外壁と同じように)杉の下見板を鏡板として貼りました。

雨戸を閉めると、Danパネルの雨戸が窓ガラスのところに出てくるので、外観のデザイン的には少し残念な感じになりますが(リクシルさんゴメンナサイ)、雨戸が空いている(戸袋に収納されている)状態であれば、外観をそこまで損ねる感じでもないかな、と思います。

雨戸といっても、今は種類が色々あります。今回は、防災用(台風強風時)なので、耐風性があるものをチョイスということで、Danパネル雨戸にしました。(価格はルーバー雨戸のほうが安価ですが、耐風性はDanパネル雨戸のほうがあります)雨戸については、夏場など雨戸を閉めたまま通風できる可動ルーバー雨戸もあります。耐風性はDanパネルより劣りますが、全く雨戸がないより全然マシなので、生活スタイルによって選ぶと良いですね。

ちなみに、雨戸ではなく「シャッター」にすることも可能ですが、その場合、

  • 窓の上に、シャッターボックスが入る程度の空間が確保されていること
  • シャッターを「耐風タイプ」にするほうがベター
  • 窓の大きさによっては、耐風シャッター製作寸法に上限アリ
  • 同じサイズで比較すると、価格面で、シャッター>雨戸

実際に台風被災地の対応工事したことで、「あぁ、ここからこうして風が入ってきて、壊れて、水が入ったんだな、、」等々、実際の被害を目の当たりにしたことも、大きなキッカケとなりました。特にここ最近は、「数百年に一度の」や「想定外」といった、雨や風の力が頻発しています。「今まで大丈夫だったから」ではなく、「(可能な範囲で)事前に想定して、(平時に)備えておく」ことが大切だと思います(^^)

【結論】新築時にまとめて工事する方が、オススメです

特に最近のウッドショック&鉄の値上がり、原油の値上がり、で、住宅建築費の価格上昇が甚だしいです。。。(見積もりをしている自分たちが一番びっくりしているくらい、、)特に注文住宅の場合、ウッドショック、コロナ禍、より前より、ずーーーーっと家造りを考えて計画していた方も多いと思います。当初予定していた予算よりも、実際の見積もり価格との差に、多くの方が悩み予算調整、コストダウンの方法、をウンウン頭に汗かいて悩むなか、なかなか言いづらいのですが、、、

どうせやるなら、新築時に工事しておくほうが、(総合的に考えて)良い

です。家の中の工事ならまだしも、家の外の工事(外構工事など)なら、別に入居後でも良いかな、と思う方も多いかと思います。それこそ予算作業の一つに、「外構はお金が貯まってから後から」みたいなケースも、あると思います。(※住宅建築のキャッシュポイントは人それぞれなので、事情に合わせて総合的に検討しましょう)
入居後の場合、職人さんが家に入る日程と自分たちの在宅スケジュールの調整も難しいです。またリモートワークで在宅してるから大丈夫!というのもあるかもですが、実際、工事作業で出入りするので、工事の音がうるさい、です・・・。(私自身、自宅の雨戸工事のときに、私が事務所で仕事中の中、夫(大工)がビスを打つインパクトの音にキレて、ケンカになりましたから、、、笑)はっきり言って、仕事にならないです(笑)。かといって、休日に他人(職人さん)が家の中や、家の中に入らなくても庭を一日ウロウロ出入りしてたら、休まらないですしね・・・。

また、室内工事のときは特に、極力現場で作業しなくて良いように、手間をかけた(=費用がかかります)段取りを事前に工場で行って用意する必要もあるし、何より、作業する場所の養生(ホコリや傷が出ないようにする作業)も手間がかかります。内容によっては、大工さん・電気屋さん・塗装屋さん、等々、いろんな職種の方の作業が必要になる場合もあるので、どんどこ費用と日程が増えていきます。

新築時に他の作業と同じような流れで作るのとは、手間(=費用)が違うんですよね。

いらない工事をやる必要はないし、使い方などを迷ったりシックリ来ない内容のものをやる必要はないと思いますが、例えばボーナスが出てから、とか、貯金が出来てから、(コストのためだけに)後から工事する、というのは、少し立ち止まって考えてみましょう。意外と、そのほうが余分なお金が掛かってしまったり、住み始めてから時間を作る負担もかかる場合もありますしね。

とはいえ、お金の事情は人それぞれなので、そこも含めて、ぜんぶぜんぶトータルで考えて、よりよい家造りが出来ると、良いですね(^^)