あの日から、丸14年。
1月17日。
14年前の今日 私が住んでいた神戸は
突然の大きな地震に あいました
朝5時46分
まだ夜も明けない真っ暗な空の下
命があったこと 家族が無事だったことに
安心する一方で
火災の煙のきな臭さに
不安がかき立てられたのを 今でも覚えています
長い夜が明け 見慣れた街が一変しました
火災の煙は 空を覆い尽くしています
近所のビルからは 鳴りやむことのない火災ベル
けれども 町に消防車・救急車が 一台も走っていません
多くの方々が亡くなり けがをし
仕事や 住むところ
多くのものを 失いました
震災後、「がんばろう 神戸」の合い言葉のもと
多くの人たちの力で
神戸の街は 見違えるほど 復興しました
神戸を離れて暮らしている今
そんな自分の故郷を
とても とても 誇らしく 思います
そして 地震で壊れた我が家を
東京から毎週のように 新幹線で通い
修繕してくれた 親戚の建築士のおじさん
14年経った今 同じ建築の業界で働くモノとして
日常業務もかかえ 交通機関もマヒしている中で
どんなに大変だったことか と改めて
ただただ感謝の思いで いっぱいです
阪神大震災の後 建築基準法はより厳しい基準を設けました
しかし 数年前に発覚した 耐震偽装事件
それをうけて 昨年から建築基準法・建築士法は
大改正を行いました
しかしどんなに法律を厳しくしても
どんなに第三者機関のチェックを厳しくしても
できることは限度があります
必要なのは 建築に携わる人たちの
モラルの問題ではないでしょうか
震災は天災ですが
そこで失われたものは
人災であったものも少なくありません
震災で見たもの 感じたものを
決して忘れずに。
建築を生業として生活させて頂く立場のものとして。