北欧建築一人旅。(2日目)

ちっ。
旅の余韻に浸る間もなく、帰ってきたとたん、仕事仕事仕事仕事です・・・

間があいてしまいましたが、旅の記録。
2日目です。

いよいよ今日から3日間、「アルヴァ・アアルトの建築を巡るツアー」です!
これは、ヘルシンキ・ユバスキュラ・ポリ、と、アアルトの建物をガンガン回ろう!というツアー。
最初は、自分で手配して回ろうかとも思ったのですが、異国の地で新幹線にのったり、タクシーを手配したり、事前に見学予約をしたり、等々、どうしよーと思っていたところに、こんなの発見。

My Suomi(マイ・スオミ)

フィンランドの観光を手配している、ツアー会社のよう。
そして、たまたまワタシが行く日程の間に、「アアルト建築ツアー」が開催予定!
こりゃプロにお願いするのがよいわ!つうことで、事前にメールでやりとりして、9/4~9/6はマイスオミさんにお世話になることに。

この旅行、パソコン・携帯、一切持って行っていません。
(だって、仕事の電話がかかってきたら、気分萎え萎えやーん。)
なので、当日は指定された集合場所で、待ち合わせ。

ドキドキドキ。

登場したのは、同じくらいの歳の、日本人の女性。
ワタシ:「マイスオミのUさんですか・・・?」
Uさん:「そうです、そうです!ちなみに、今回のアアルトツアーのご参加は、ヤマモトさんだけです・・!」
ということで、マンツーマンのガイドとなりました(笑)

ヘルシンキにあるアアルトの建物を、ガガガーッと回る、ということで、弾丸スケジュールです。
移動も、トラムやバスやタクシーと、効率よく案内してくださいます。
自分一人では、絶対ムリだったな・・・。よかった、ガイドさんがいて・・・。

まず最初についたのは、ヘルシンキ工科大学。・
アアルト自身も、この大学出身。
建築家として名をはせたころ、彼はこの大学の設計をします。

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このなんともいえない、レンガ。
あえて色ムラのあるレンガを、使っています。
その方がコストがやすい、というメリットだけでなく、
「世の中には色んな人がいて、色んな個性があって、こんな豊かな社会になっているのだ」
という、アアルト自身の思いが込められている、とか。

 

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ここは大学の図書館。
天井からはトップライトで自然光が柔らかく入ります。
この照明も、彼の設計。


左が講義ホール、右が建築学科棟です。
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中の製図室。
冷蔵庫やポットが置いてあって、生活感がプンプン。
ワタシの学生時代も、こんなのでした。。。。(泊まり込みで製図課題とか、してたからね~)
違うのは、何気なくアアルトの家具が使われていること!
こんな部屋で設計の勉強すれば、イイ建築ができないわけがないよなーなんて。

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これは建築学科の図書室。
紺色の照明が、ステキ。ステキ。ステキ。
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階段。
アアルトの建築は、階段が、イイ。
ものすごく、イイ。
ってことに、実物をみて初めて感じました。

ヘルシンキ工科大学の中に、実は有名な教会があります。
こちらはアアルトの設計ではなく、カイヤ&ヘイッキ・シレンという建築家の設計した「オタニエミ礼拝堂」。色んな本で写真を見、是非見たかった教会。
今回は「アアルト」ツアーだから、ツアーの工程に入っていなかったのですが、ガイドのUさんに「オタニエミ礼拝堂」の話をしたところ、「場所がわかりづらいところだから、ご案内しますよ!」ということに!
うれしいぃぃぃ~~~

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なんとも素朴な外観。丸太そのままを、柵にしてファサードにしています。

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ガラス張りの外の、森の中に、スクッとたつ、白い十字架。
息をのむ美しさ。
ホヘェェェェェ~~~~~~~・・・。

余韻に浸りつつ、次はアアルトのスタジオへGO!
こちらは、アアルトが売れっ子建築家になり、それまでの事務所が手狭になって建てたスタジオ。

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うぉぉぉぉ~~~!「AALTO」って書いてあるぅぅぅぅ~~~~~!!!
もうもう大興奮です!
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玄関も、玄関のタタキも、もうもう、萌え萌え萌えですよっ!

なかは・・・
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じゃじゃじゃじゃじゃ=======ん!!!!!!
もう鼻血ブーです!!!!!!!!!!!!!!!
天井から色々ぶら下がっているのは、デザインした照明器具の試作品。
高いところからぶら下げて、実際の雰囲気を検討したりしたとか。
学生が事務所見学にきたときは、あそこからみんなの仕事の様子を見学させたらしい。いいなーいいなー。
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この打ち合わせ室&仕事の前の、待合い(?)コーナー。
さりげなく置いてある椅子、とか、コート掛け、とか。
アアルトのエッセンスが、いろんなところにちりばめられて、もうもう!!!!

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これは製図室。今でもアアルト財団の仕事場として使われています。
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製図室の隅にある、サンプル棚。アラビア社につくらせた、アアルト建築で使われるタイルたち。

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展示コーナー。

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食堂。ここは今でも、食堂として使ってるらしい。
アアルトは、日本でいう「同じ釜の飯」にこだわったらしく、事務所のスタッフくんと、一緒にご飯を食べていたんですって。
照明器具の下には、布がかけてあります。光がやわらぐでしょ。っていう、アアルトの実験だったらしい。

場所を移動し、次は「国民年金会館」。
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真鍮の扉。ウヒョヒョ。あの、有名な「アアルトの取っ手」!

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入り口。つやつや黒タイルが、ステキィ。

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図書室。とってもステキな図書室。
アアルトは、このようなプランの図書室を、たくさん残しています。

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これは社員食堂。
違う色のタイル。ウヒョヒョヒョ~

さてまた場所を移動して、次は晩年の作品、「フィンランディアホール」へ!
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真っ白な外壁は、大理石です。

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大ホール内部。

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しっかりと皮が巻かれた、手すり。

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こんなテキスタイルも、デザインしてます。
この布、買っちゃいまスタ。

アアルトも、晩年の作品は、とても「あっさり」している、というか。
人間年を取ると、「肉より、魚、かな・・・」みたいな感じで、空間に対する好みも「あっさり系」になってくるのかしら。。。


さて場所を移動して。
本日最後のアアルト建築は、「アアルトの自邸兼スタジオ」です!!!
これは、アアルトが20代後半、事務所を設立したときに、自邸兼スタジオとして建てたもの。
これが見たくて見たくて・・・・!!!


うぉぉぉぉーーー!!
あの、本でみた!
あの、BSの名住宅建築特集でみた!
あの、あの、あの、アアルトの!!!!
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もう大興奮ですよ。
ハァァァ~~~~!

ちょうど夕方。
まだまだ明るいフィンランドの光が、家の中に、やさしく降り注ぎます。
家の窓から見える緑が、これまた光の中でそよいでいます。


興奮さめやらぬ中、この日の夜は、マイスオミの代表・ハンナさんちでグリルパーティー!
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ヘルシンキから電車にのって、ハンナさんちに向かいます。

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お庭でグリル!
ハンナさん一家、マイスオミのスタッフの方、と、楽しい食事を過ごさせて頂きました。

食事の後は・・・!
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フィンランドサウナです!なんとこれはハンナさんちのサウナ。
ワタシ、もともとサウナは苦手なのですが、旅の醍醐味、その土地のものを味わおう!
つうことで、お言葉に甘えて、サウナへGO!

これが、すごくいい!
木の香りがして、本当に、いい!
日本の温泉みたいな、そんな感じ。
いつか自邸に・・・のアイテムの仲間入り必至です。


そんなこんなでフィンランドの長い夜はふけ、旅の一日が終わりました。
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つづく。

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